Part4 画像拝見!
調整が一段落したとの事で、過日お邪魔した時のスナップです。
リマスター版で蘇った「風と共に去りぬ」。とても30年代の作品とは思えない位の鮮やかさです。 背景の明るさと主人公の衣服に注目。暗部がしっかりと表現されています。遠近感も良く出ています。
女王の豪華絢爛な衣服の色数の多さと質感が良く出ていますね。 こちらもインディアンの衣装の質感に注目。右側の染色した皮の微妙な色合いにも注目。
西部の大自然が美しい。このような遠景シーンでは、とかく平面的な画になりやすいのですが、しっかり遠近感が出ています。 これぞDLPの真骨頂。暗部の黒がつぶれず、陰影がしっかり表現されています。
黒をしっかり落としてダイナミックレンジを稼いでいるので金属の質感や重量感が良く出ています。奥行き感も充分です。 人物が浮き出たように見えます。皮膚の色もギラギラしたところが無く、非常に自然です。
最近導入した秘密兵器、DVDOのスケーラー「iSCAN HD+」です。(画像中段)DVD(480P)からiSCAN(720P)経由でプロジェクターにフルデジタル伝送しています。
D-VHS収録によるハイビジョン版「北の国から〜2002」のワンシーン
DVDO/iSCAN HD+について
映像にとても立体感が出ます。また、非常に発色が良く、映像に安定感も出るという魔法の箱です。一般には3管式で威力を発揮する機材と言われていますが、DLPでもその効果は充分でした。欠点は操作や設定がやや面倒な点ですが、一度この映像を見てしまうと、もはやiSCANを外した映像には戻れなくなってしまいます。因みにパイオニアのDV-S969AViにもスケーラー機能は装備されていますが、次元が違います。Iさんは、わずか30分の視聴でiSCANの導入を決定してしまいました。

訪問後記

前代未聞の住居付きシアタールームのお手伝いに関わるチャンスをいただいてから、既に10カ月が過ぎました。
その間、色々とお話を伺っていたら、実はIさん、過去は無類の音キチだったという事実が判明。やり出すとのめり込んでしまうので、暫くは「足を洗って」まっとうな(?)生活をしていたそうです。どうりで基本がしっかりしているはずです。

また、映像については仕事がら、厳しい目の持ち主である事の他に、山屋であった若い頃の経験が大きいのかもしれません。映像の最終チェックには「上高地」の映像を再生するあたり、きっとIさんの脳裏には昔登った美しい山々の景色がしっかり焼き付いているのでしょう。

昔からオーディオの世界では「音は人なり」と申しまして、再生される音を聴けば、その人物が分かるとさえ言われています。さしずめシアターの場合はプラス「画も人なり」といったところでしょうか。Iさんのシアターは映像と音が見事に融合しておりました。きっと人知れず、日々悪戦苦闘していたのでしょう。蛇の道は蛇。分かる人には涙が出るほど分かる、気の遠くなるような作業の積み重ねの結果なのです。Iさんの挑戦、今後、彼のデジタルシアターが、どのように進化していくのか、とても楽しみです。


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Part 1 建築現場の巻
Part 2 取り付けの巻
Part 3 完成の巻
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